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作曲初心者におすすめ!理論書の前に絶対読むべき本 作曲少女

      2017/06/15

「サルでもできる作曲入門」や「初心者向けの理論書」でわかりやすく説明した本は、書店やAmazonに溢れているけど、理論や方法論以前の、

「作曲(創作)とは根本的にどういうことなのか?」

「はじめて作曲する人の多くがなぜ挫折するのか?」

をわかりやすく説明した本はなかなかないと思う。

なぜなら本の著者は作曲ができるプロであり、できない人の事は理解しにくいからだろう。

 

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作曲少女

先日読んだ「作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~」はその問題についてかなり具体的に書かれていた。

 

対象の読者はこれから作曲を始めてみようという人や、始めてはみたけれど1曲完成せずに挫折した人、なかなか自分のイメージ通りに作れない人だ。

 

ライトノベル形式で普通の作曲入門書とはだいぶ雰囲気が違うけど、読者と同じように初めて曲を作ろうと思った主人公いろはちゃんが、同級生の天才JK作曲家、珠美ちゃんに教えてもらって1曲を作り上げるまでの14日間を描いた小説だ。

 

 

物語の冒頭でもいろはちゃんは、高価な作曲入門書や音楽理論の本を山ほど買って挫折するのだが、天才JK珠美は

「最初の1曲を作るのに理論書は使わない方法でやる。」

と一刀両断し、また

「理論は作曲ができるようになった人が、何が正しいかということを知り、ワザと間違うためにある。」

と言う。

 

その説明が実に鮮やかで納得させられる。

英語などの外国語を習得するのと似ていて、まずはお決まりのフレーズでもなんでも覚えて、とりあえず会話ができるようになる。

その後、もっとちゃんと話したかったり、表現したければキチンと文法や語法を勉強すればいいのと同じだ。

 

確かにぼくも10代の頃に曲を作った時は何も知らず、ギターでコードが弾けただけでも一応曲はできたしね^^;

 

キーと耳コピ

物語の中に出てくる理論っぽい話題はたった1つだけ、キー(調)の概念だけだ。

その時も「移動ド」や「固定ド」「サークルオブフィフス」などの専門用語は一切出てこない。

ただドレミファソラシドは1つではないということだけ。

 

珠美がいろはに覚えさせるスキルは2つ

  • 耳コピ
  • キー

この2つでいろはは人生初の作曲を成し遂げるのだ!

 

人生初の作曲

14日間の作曲レッスンで珠美は独自の方法で作曲に必要なスキルと心構えをいろはに教えていく。

耳コピでいろはは挫折しかけるんだけど、なんとか乗り越えるところも涙ぐましい^^

 

そして最後の2日は、珠美の家にお泊りして1曲作る、いよいよクライマックスだ。

 

いろはが曲のコンセプト・アイディアを練るところから始まり、1曲作り上げる過程は音もなく文章だけなのにかなりリアルで圧巻だ。

 

この時、珠美は曲のコンセプト・アイディアづくりの所が最も重要で、ここがしっかりできたらもう曲は完成したも同然だと言う。

当たり前のようだがそれができてないと、映画で言うならストーリーもキャスティングも決まっていないのに、撮影を開始しようとするようなものだね。

 

でも音楽は目に見えない創作物だから、つい曖昧なまま始めてしまいがちだけど、そういう時は曲は完成しないんじゃないかな。

それができるのはかなり作曲に慣れた人だけなのだ。

 

模写の重要性

初心者の段階において、絵ならはじめは誰かの絵をそのまま模写したり、構図を真似たりするだろう。

創作に限らずどんなことでも初心者のうちは真似をして覚えていくものだよね。

 

でもなぜか作曲に関しては初めから完全にオリジナルじゃないとだめだという強迫観念を持つ人が多い。

目に見えないから模倣しにくいということもあるのかもしれないね。

 

物語では耳コピの能力を使い、部分的に既存の曲を模写し、とりあえず1曲作るという目標を見事達成する。

あのビートルズのポール・マッカートニーでさえ、

「僕たちはマネをする天才だった。」

と言ってるしね^^

 

何が好きか

この物語のメインテーマであり、作曲、創作に最も必要なモノ、そして挫折しないために必須のものは何かというと、

「自分は何が好きか、感動したかを知り、それを作品という形で表現する。」

ということだ。

 

つまり、特に好きなモノもないし感動もしない人に創作はできないということだよね。

できたとしても、それは創作物の体をした形だけのものになってしまうということだろう。

 

いろんな作曲本を読んだけど、なかなか1曲完成に至らないって人は、ぜひこの本を読んでみてほしい。

 

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