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音楽とテクノロジーの進化 次の進化の扉を開くために

      2017/01/19

テクノロジーの進化とは

さまざまな音楽ジャンルの中でとりわけテクノロジーの進化と密接な関係にあるのが、ロック・ポップスの世界だね。

テクノロジーというのは常にぼくたちの「欲望」「必要性」というエンジンの駆動によって進化してきたわけだ。

例えば車はもっと速く、遠くへ移動する必要性から生まれ、今も進化し続けている。

電話は遠くの人と今すぐコミュニケーションする必要があったから生まれたものだ。

その多くはぼくたち人間が元々持っている機能である、走る、聴く、話す等の機能の拡張なんだね。

テクノロジーの進化とはそういうことだ。

 

ポピュラーミュージックの世界

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ロック・ポップスの世界はなぜ他の音楽ジャンルと比べてテクノロジーの進化との結びつきが強いのだろう?

1つの要因としては世界的な経済・技術革新の時期とポピュラーミュージックの進化の時期が一致していたということ。

もう1つはビートルズという20世紀最大の文化現象であり、ポピュラーミュージック界の革命的グループやジミ・ヘンドリックスのような比較的歴史の浅い楽器であるエレキギターの奏法を大きく進化させた巨人達の存在が大きく影響している。

 

無茶ぶりから生まれることも

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もう一度言うけど、テクノロジーの進化は必要だから生まれるんだ。

でも一体誰が「必要」としたから進化したんだろう?

ぼくたち大衆が

手のひらサイズの音楽も聴ける電話が欲しいなあ

などと言ってiPhoneが生まれたわけじゃないよね。

 

今じゃスマホは当たり前の存在だから、ぼくたちが必要だったから生まれたと錯覚してるけど、そうじゃあない。

時代を先見する一部の人達が必要になるだろうと先取りして生まれたものだ。

レコーディングや音響のテクノロジーに関しても聴衆ではなく、一部のミュージシャンの必要性「ラクしたい」根性から生まれている。

ビートルズのジョン・レノンがボーカルのダブルトラッキングの際に、2回同じように歌うのがイヤだったから生まれたADT (Artificial Double Tracking)

 

1回しか歌わないけど、2回録音できないのかよ?

 

ムチャクチャなことをおっしゃる(笑)

しかしそのムチャクチャを叶えるのがテクノロジーであって、それができてしまうとムチャクチャでもなんでもなく、それが当たり前になって、できなかった時のことなんて想像もつかなくなるんだよね。

 

エレキギターの音色を電気的信号を変化させることによって味付けするエフェクター。

ファズ、ワウといった初期のエフェクターなんかは、クラシックや他のジャンルの音楽では一切必要のないモノだ。

なぜならロックギタリストは「目立つ」必要があり、変わった音を出す必要があった(少なくともギタリストはそう思っていた)からだ。
レコーディング時のトラック数はもっと必要。

いろんなエフェクターをひとまとめにして持ち歩く必要。

本物の楽器の音を本物の楽器を使わずに鳴らす必要。

レコーディングされた歌の音程やリズムを補正する必要。

などなど、さまざまな必要性にかられて音楽に関するテクノロジーは進化してきた。

 

進化の扉

この世のものは全て必要だから存在している。

あるのが当たり前のものでも、なぜそれが必要になったかということを考えてみることはとても大切なことだ。

そして今の時代や社会にもそれが本当に必要なのか?

と疑ってみることが次の進化への扉を開くカギとなるはずだ。

 

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