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【ソフトシンセ入門】Albino3でシンセを学ぶ少女 その1:オシレーター

      2017/09/11

ルーシー
ねぇトミー、昨日彼氏にイジワル言われたんだけど・・・
トミー
何言われたの? 
ルーシー
“お前シンセ使ってるくせにプリセット呼び出すだけで、全然音をシンセサイズ(合成)してないじゃないか”って

 

トミー
えらい専門的なイジワルを言う彼氏だね

 

ルーシー
でも確かにそうよ・・・悔しいからシンセで音を作る方法を勉強したいのよ

 

トミー
なるほどね、よし、じゃあ僕自身の覚え書きも兼ねてルーシーにシンセの仕組みを教えよう!

 

ルーシー
ありがとう!

 

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LinPlug Albino3

トミー
今回シンセの勉強に使うソフトはLinPlugのAlbino3

 

ルーシー
あんまり聞き慣れないわね 

 

トミー
そうだね、日本じゃランキングとかでもあんまり入ってこないけど、ヨーロッパの方じゃ結構人気だよ。機能も多くて初心者向けじゃないし、もう販売もしてないと思うけど、あえてこれでいこう(笑)見た目がいかにもメカっぽくて好きっていうのもある

 

ルーシー
難しそう・・・大丈夫?

 

トミー
基本は多くのシンセサイザーで共通だから大丈夫だよ 

 

ルーシー
わかったわ、じゃあよろしくね

 

トミー
じゃあ初めにシンセの仕組みの基本をおさらいしておこう! 

 

シンセサイザーとは

トミー
シンセサイザーで音そのものを作るってどういうことかわかるかい?

 

ルーシー
そんなこと考えたこともないわ(笑) そういう音が入ってるから鳴るって感じで

 

トミー
音は光と一緒でなんだ。世の中にある音は1つの波じゃなくていろんな波が組み合わさってできてる。1つの音に聴こえる音も、いくつもの音の波の組み合わさったものなんだ

 

ルーシー
その音の波自体を作るのがシンセサイザーってわけね

 

トミー
そのとおり!いろんなシンセがあるけど、やってることっていうのは基本的には音の波を組み合わせたり、変形させたりして様々な音を作ってるんだ

 

ルーシー
だから1つのシンセを覚えれば他でも応用がきくのね

 

トミー
シンセは音を作るにあたって役割ごとにパーツが分かれているんだ。まずは波形の発振元であるオシレータっていう部分を見ていこう

 

ルーシー
Oscillator・・・発振器ってことね

 

トミー
音を構成する3要素は、高さ(ピッチ)音色(ハーモニクス構成)音量(アンプリチュード)で、オシレータは高さを司る部分なんだ

 

Oscillators:オシレータ

 

左上のOSCと書かれたところがオシレータ・セクションでAlbino3は最大4機のオシレータが同時に使えるんだ。

1と2、3と4という2組で構成されていて、オシレータ1だけオーディオ入力による波形作成ができること以外はどのオシレータも機能は同じだよ。

左にあるボタンで表示するオシレータが選択できるし、その横にはそれぞれのオシレータのオン・オフを切り替える電源ボタンみたいなスイッチがあるね。

 

まずは各オシレータのタイプを選ぶんだけど、Albino3のオシレータタイプは

  • Digital
  • Analog
  • Noise
  • Audio Input(オシレータ1のみ選択可)

の4つ

オシレータセクションの上部にあるドロップダウンリストからタイプを選ぶと、操作パネルもタイプによって切り替わるよ。

ではそれぞれのオシレータタイプの特徴やパラメータを見ていこう。

 

Digital Oscillator:デジタル

 

「デジタル」と言ってもソフトシンセである以上どのオシレータもデジタルだね(笑)

このタイプのオシレータは2つの基本波形を合成した波形を出力するんだ。

 

波形の合成とピッチレンジ

 

wave ▼” と書かれたリストを開いて波形を選択しよう。

2つの波形が合成された様子は真ん中のディスプレイに表示されているね。

そして “range ▼ で基本ピッチを設定するんだ。

レンジは8フィートを基準に高い方に4フィート、2フィート、低い方に16フィート、32フィートだよ。

 

波形ディスプレイの下にスライダーがあるけど、これで2つの波形の合成割合を調整できるんだ。

つまりスライダーを一番左にやると、左側の波形のみ出力されるということだね。

動かしてみると画像のモーフィングみたいに波形がウニョウニョ動くね。

 

ピッチに関わる調整

 

オシレータのピッチコントロールに関わる設定は、Track, Free-Run, Cent, Semi, Oct のパラメータで行うんだ。

Trackボタンを有効にすると、オシレータのピッチは入力されたMIDIノートに準じる。

 

Free-Runボタンはノートが変わった時に波形のフェーズをそのまま引き継ぐか、一旦リセットして波形の頭に戻るかの設定だよ。

Free-Runボタンがオンになっているとノートが変わっても、波形のフェーズはリセットされないんだ。

 

Cent、Semi、Octはそれぞれオシレータピッチをセント単位(半音の100分の1)セミトーン単位(半音)、オクターブ単位で調整することができるよ。

デチューンオクターブユニゾンの設定なんかに使うんだね。

デチューンっていうのは2つのオシレータの片方をちょっとだけピッチをずらすことで、音に厚みを出す手法なんだ。

 

出力先設定

 

オシレータ・セクションの一番右の上にあるボタンは、オシレータで発生させた波形の出力先を選択するボタンだよ。

選択肢は以下のとおり

  • F1(フィルタ1)
  • F2(フィルタ2)
  • F1+F2(フィルタ1とフィルタ2)
  • FM(他のオシレータの波形をモジュレート)
  • AM(他のオシレータのアンプをモジュレート)
  • F1FM/F2FM(フィルタ1と2のカットオフをモジュレート)

F1、F2、F1+F2はそのままオシレータの信号は次のフィルタ・セクションへ送られる。

F1+F2選択時はそれぞれのフィルタに送るバランスを 1 bal 2 と書かれたダイアルで調整できるよ。

 

FMはオシレータ1と3のみ選択可能で、オシレータ2、4の波形をモジュレート(変調)することができて、金属やベルといった感じの音を作ることができる。

クロス・モジュレーションというやつだね。

 

AMもオシレータ1と3のみ選択可能で、オシレータ2、4のアンプをモジュレートすることで、より複雑でリッチな波形を生み出すことができるんだ。

 

F1FM/F2FMはオシレータ2と4のみ選択可能で、フィルタがCream Filterに設定されている場合のみ、フィルタ1と2のカットオフをモジュレートすることができるよ。

 

その他

 

vol ダイヤルはオシレータの最終的な出力ボリュームの調整用だね。

 

最後のspread ダイヤルはデチューン、ユニゾンの設定に使われるものだよ。

 

トミー
ここまで大丈夫かい?

 

ルーシー
モジュレートってどういうこと?

 

トミー
モジュレートっていうのは、カンタンに言うとある波形を使って他の波形に影響を与えることだよ

 

ルーシー
カンタンじゃないわね(笑)

 

トミー
うーん・・・石を一つ池に投げ込んだら波紋ができるよね?その波紋の近くにもう一つ石を投げ込んだら波紋と波紋がぶつかりあって形が変わるよね、それに近いかな

 

ルーシー
・・・なんとなくわかったわ。とにかくモジュレートによって波形が変わるってことは音が変わるってことね

 

トミー
そうだね、何の波形で何をモジュレートするかによっていろんな効果があるんだ。じゃあ他のオシレータタイプも見てみよう

 

 

Analog Oscillator:アナログ

アナログ・オシレータはアナログシンセの音をエミュレートするオシレータだよ。

 

基本波形の設定

 

まずは waveform と書かれたダイヤルで基本波形を設定しよう。

一番左に回せば純粋なノコギリ波、右に回せばパルス波で、その2つの波形合成の割合をダイヤルで調整するんだ。

 

symmetry ダイヤルで波形の形を調整するんだけど、一番右に回すと矩形波のように波形の対称度があがるということだね。

 

sub osc ダイヤルは1オクターブ低い矩形波を基本波形に加え、そのヴォリュームをコントロールできるんだ。

シンセベースや太いリードシンセの音を作る時は、簡単に低域を補強することができるね。

 

その他のパラメータ、設定はDigital Oscillatorと同じなので割愛ね。

 

Noise Oscillator:ノイズ

ノイズ・オシレータはその名の通りノイズ波形を発生させるオシレータだよ。

ノイズ・ジェネレータとも言うね。

 

ノイズの種類は次の3種類

  • ホワイトノイズ:広い帯域に均等に広がるシャーっと聞こえるノイズ
  • ピンクノイズ:低域寄りのノイズでザーっと聞こえるノイズ
  • ブラウンノイズ:ピンクノイズよりさらに高域がなく、低域寄りのノイズ

waveform でノイズの種類を選ぶ以外は他のオシレータと同じだよ。

 

Audio Input:オーディオ入力

これはマイクとか外部の音声信号をシンセに入力する機能で、オシレータ1だけ選択できるんだ。

つまりこの世のあらゆる音を元にその波形を加工して音が作れるってことだね。

 

 

トミー
以上がAlbinoのオシレータの機能だよ

 

ルーシー
ふう、もう全体の半分くらいきたかしら?

 

トミー
何言ってるの、まだオシレータで基本波形と基本ピッチが決まっただけじゃないか。人間で言うと赤ちゃんだよ(笑)

 

ルーシー
そう、まだまだ先は長いのね

 

トミー
オシレータで作った波形をこれからフィルタで加工して音色を変えたり、エンベロープで変化をつけていくんだよ

 

 

 

今日の復習

  • 音の3要素は「高さ」「音色」「音量」の3つ。
  • シンセは様々な波形を合成したり、削ったり、ぶつけたりして音を作る。
  • シンセはまずオシレータで基本波形、基本の高さを決める。

 

 

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