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中毒性120% テクノデリックで超攻撃型ミニマルサンプリングミュージックにハマる快感!!

      2017/06/13

YMOのアルバムはどれも素晴らしいが、どれが最高傑作か?という議論にあがるのはこのテクノデリックと前作にあたるBGMだね。

 

どちらか1枚なら、ぼくはこの世界初のサンプリングミュージック、テクノデリックを選ぶ。

 

攻撃性を帯びたうつ病患者のような危うい雰囲気が全編に漂っているんだ。

 

そしてなんといっても今では当たり前となっているサンプリングによるレコーディングが本格的になされた世界初のレコードでもある。

 

4人目のYMOと言われるサポートメンバーの松武秀樹氏によって持ち込まれたサンプラー(Emulator)で工場の機械音や灯油缶を叩いた音、人の声などがサンプリングされている。

 

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2種類のジャケット

アルバムジャケットは2種類存在するが、レコード会社の意向で出されたメンバーの顔が写っているものよりも、奥村靫正氏によるオリジナルの方がぼくは好きだ。

色合いや雰囲気が作品にマッチしているからね。

 

ちなみにアルバム・タイトルは、テクノミュージックとサイケデリックを合わせた造語だ。

 

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メンバーは言わずと知れた

細野晴臣

高橋幸宏

坂本龍一

の3人。

 

A面

 

ジャム Pure Jam

高橋のサイケデリックで無機質なアカペラから始まる、アルバム中でも比較的明るい方の曲。

 

日本人の高橋が英語で歌い、イギリス人のピーター・バラカンが日本語で

「ジャムでしょ?」

と言っているのが面白い。

 

歌詞は当時メンバーがよくスタジオから喫茶店に注文していた不細工なトーストのことで、深い意味はないらしい(笑)

 

新舞踏 Neue Tanz

タイトルはドイツ語で「新しい踊り」という意味だ。

インドネシアのケチャがモチーフになっていて、サンプリングと思われる音声とガムランでケチャ特有の16ビート風リズムが刻まれている。

 

細野のスラップベースの絡みがキモチイイ。

 

階段 Stairs

レコーディングが始まったはいいが誰も作業をしないのに困った高橋がしかたなく作ったという曰く付きの曲らしい(笑)

 

元電気グルーヴのメンバー砂原良徳がYMOで一番好きな曲らしい。

 

京城音楽 Seoul Music

声をサンプリングしてパーカッションのように使っている。今では当たり前の手法の教科書と言ってもいいだろう。

この「パーッ! フク チキ・・・」は永久に聴いていたい(笑)

 

坂本が韓国に行った時の印象がモチーフとなっている。

このアルバムでは度々登場する、トランシーバーを通した音声も印象的だね。

 

Light In Darkness

細野晴臣のリードベースが印象的な曲だ。

高橋と坂本に、チャック・レイニーのようなベースを、というリクエストに応えてプレイされた素晴らしいベースプレイが聴ける。

 

なんとハイハットの音は声のサンプリングらしい。

A面唯一の完全インスト曲である。

 

B面

 

体操 Taiso

ライブではメガホンで喚きまくる坂本龍一の狂気じみたパフォーマンスが楽しめる一曲だ。

 

曲調は明るくポップだが、完全に狂っているという表現がぴったり。ミニマルとポップの良いとこ取りのような曲だね。

 

 

灰色の階段 Gradated Grey

細野晴臣がジョージハリスンの発声をマネたと語っている。

 

ぼくは個人的にYMOにおいては高橋のボーカルの方が好きである。

 

手掛かり Key

メンバー曰く前作BGM収録のCUEの続編らしい。

スネアは缶を叩いた音のサンプリング。

 

アルバム中で最も歌えるナンバーで、ライブでも盛り上がる曲だ。

 

前奏 Prologue

拍子はワルツでミニマルの極致とも言えるような曲。

左右チャンネルがカノン形式で追いかけるようにフレーズが繰り返されているよ。

 

バックの工場の音は次の後奏に入ってもずっと鳴り止まない。

 

後奏 Epilogue

個人的にはアルバム前半の方がより好きだが、この「前奏」「後奏」アルバムラストの2曲がテクノデリックというアルバムを体現している代表曲だと思う。

 

仮タイトル「おやすみミュージック」のこの曲で厳かにアルバムが幕を閉じると、また1曲目「ジャム」の意味深でたわいもない歌詞と超ソリッドなドラムが聴きたくなるのである。

 

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