みんな元気か、トミー(@TomoyaTommy1203)だ。
おっさん的発言でイヤなのだが、最近のJ-POPがハマらない、どうしても昭和の歌謡曲と比べてグッと来ない最大の理由は、歌詞であるということがぼくの中でハッキリした。
しかしそう感じている人は多いようで、最近のJ-POPの歌詞をおちょくったスレッドが巨大掲示板にあがったりしていた。
いわゆるありがちな歌詞というやつだ。
J-POPに安易に登場し過ぎる歌詞・表現はこんな感じ
- 会いたい→会えなさ過ぎ
- 光が挿す方→行き過ぎ
- もう一人じゃなさ過ぎ
- 大切な人→居なくなり過ぎ
- あの頃→戻りた過ぎ
- 明日→輝きすぎ
- 嫌なこと→忘れ過ぎ
- 比べること→嫌がり過ぎ
- 想い→届くか届かないかのどっちか過ぎ
- 胸の奥→いろんなこと秘め過ぎ
- 人知れず泣き過ぎ
- ありのままを愛し過ぎ
- 一歩づつ→歩いて行き過ぎ
- 大切な仲間→居過ぎ
- 仲間→感謝され過ぎ
- 同じ空の下に居過ぎ
- 仕草→思わせぶり過ぎ
- 夢を夢で終わらせなさ過ぎ
- あの頃の僕達→不器用過ぎ
- 不器用な俺→お前の事守り過ぎ
- 眠れぬ夜→多過ぎ
- 瞳→閉じ過ぎ
- 見えないもの→見ようとし過ぎ
- 明日に向かって→走り過ぎ
- 終電→のがし過ぎ
- 何かが変わるような気がし過ぎ
- 君がいれば→他に何も要らな過ぎ
- 僕の声→届かな過ぎ
- 君の名前→呼び過ぎ
- 心の扉→叩き過ぎ
- 涙の数だけ強くなり過ぎ
- 追いかける→掴めない物あり過ぎ
- 移りゆく街並み→眺め過ぎ
- 風→そよぎ過ぎ
- 人ごみ→流され過ぎ
- 繋いだ手→離さな過ぎ
- 嘘でも→よ過ぎ
- 季節→巡り過ぎ
- 居場所→探し過ぎ
- 君→まぶたの裏に居過ぎ
- I’ll Be→There過ぎ
表現したいテーマの本質というのは今も昔もそんなに変わらない。
ラブソングであれば別れの辛さや、会えないことのもどかしさ等、テーマ自体は自ずと限られてくる。
そのテーマをどういう言葉で表現し、限られた言葉数でドラマを生み、人の心を動かすか?
それが日本の昭和歌謡の素晴らしさであったと思う。
今のJ-POPの方がサウンドも多彩でノリもいいかもしれない。
しかし、身体は動いても心が動かないし、聴いていて涙腺が緩むこともないのである。
では、ぼくの大好きな曲の詞を載せておこう。
木綿のハンカチーフ

作詞:松本隆 作曲:筒美京平 歌:太田裕美
恋人よ ぼくは旅立つ
東へと向かう 列車で
はなやいだ街で 君への贈りもの
探す 探すつもりだ
いいえ あなた 私は
欲しいものは ないのよ
ただ都会の絵の具に
染まらないで 帰って
染まらないで 帰って
恋人よ 半年が過ぎ
逢えないが 泣かないでくれ
都会で流行りの 指輪を送るよ
君に 君に似合うはずだ
いいえ 星のダイヤも
海に眠る 真珠も
きっと あなたのキスほど
きらめくはずないもの
きらめくはずないもの
恋人よ いまも素顔で
くち紅も つけないままか
見間違うような スーツ着たぼくの
写真 写真を見てくれ
いいえ 草にねころぶ
あなたが好きだったの
でも 木枯らしのビル街
からだに気をつけてね
からだに気をつけてね
恋人よ 君を忘れて
変わってく ぼくを許して
毎日愉快に 過ごす街角
ぼくは ぼくは帰れない
あなた 最後のわがまま
贈りものをねだるわ
ねえ 涙拭く木綿の
ハンカチーフください
ハンカチーフください
元はっぴぃえんどの松本隆がわざと字脚(詞の音に対する文字数)をそろえず、歌謡界の巨匠、筒美京平に挑戦した曲である。
詞を渡された筒美京平は、「これじゃ曲は書けない」と松本隆に修正を要請しようと連絡するが、それを見越した松本隆は雲隠れしていたらしい(笑)
それでも筒美京平はこの名曲を書き上げた。
なので字脚の不自然な箇所があるが、そんなことは全く気にならないほどの名曲であり、男と女が代わる代わる、手紙を送り合うような松本隆の詞は心を打つ。
就職で東京に出て、田舎の恋人を忘れてしまう男とそれを待つ女。
ドラマがあるのだ。
勝手にしやがれ

作詞:阿久悠 作曲:大野克夫 歌:沢田研二
壁ぎわに寝がえりうって
背中で聞いている
やっぱりお前は出て行くんだな
悪いことばかりじゃないと
思い出かき集め
鞄につめこむ気配がしてる
行ったきりならしあわせになるがいい
戻る気になりゃいつでもおいでよ
せめて少しはカッコつけさせてくれ
寝たふりしてる間に出て行ってくれ
アア アアア アアア アア
アア アアア アアア アア
バーボンのボトルを抱いて
夜ふけの窓に立つ
お前がふらふら行くのが見える
さよならというのもなぜか
しらけた感じだし
あばよとサラリと送ってみるか
別にふざけて困らせたわけじゃない
愛というのに照れてただけだよ
夜というのに派手なレコードかけて
朝までふざけようワンマンショーで
アア アアア アアア アア
アア アアア アアア アア
日本歌謡曲史上に燦然と輝く名曲であり、ジュリーが気絶するくらいカッコイイのである。
詞の情景描写が本当に素晴らしい。
最近のJ-POPはいい情景描写の詞が少ないように思う。
そして極めつけはサビの「アアアア」オンリーの大胆な詞だ!
この歌にもやはり、キザな男と悲しい女のドラマが見える。
恋に落ちて – Fall in Love –

作詞:湯川れい子 作曲:小林明子 歌:小林明子
もしも願いが叶うなら
吐息を白いバラに変えて
逢えない日には部屋じゅうに 飾りましょう
貴方を想いながら
Darling, I want you 逢いたくて
ときめく恋に駆け出しそうなの
迷子のように立ちすくむ
わたしをすぐに届けたくて
ダイヤル回して手を止めた
I’m just a woman Fall in love
If my wishes can be true
Will you change my sighs to roses,
Whiter roses decorate them for you
Thinkin’ ‘bout you every night and
find out where I am
I am not livin’ in your heart
Darling, I need you どうしても
口に出せない願いがあるのよ
土曜の夜と日曜の貴方が いつも欲しいから
ダイヤル回して手を止めた
I’m just a woman Fall in love
Darling, you love me 今すぐに
貴方の声が聞きたくなるのよ
両 手で頬を押さえても
途方に暮れる夜が嫌い
ダイヤル回して手を止めた
I’m just a woman Fall in love
Don’t you remember When You were here
without a thinking We were caught in fire
I’ve got a love song but Where it goes
three loving hearts are pullin’ apart of one
Can’t stop you, Can’t hold you
Can’t wait no more
I’m just a woman fall in love
I’m just a woman fall in love
不倫は絶対悪とされる現在では、この歌は受け入れられないかもしれない。
しかし恋に落ちてしまえばどうしようもないのである。
そんな狂おしい気持ちが伝わってくる名曲だろう。
しかし、最近こういう小林明子さんとか、沢田知可子さんみたいな女性歌手ってもう出てこないのかな・・・

