Filters:フィルタ
オシレータ・セクションの右側の部分がフィルタ・セクションだよ。
Albino3はFilter1とFilter2の2つのフィルタがあるのがわかるね。
音色加工の核ともいえるフィルタには4タイプのフィルタが用意されているんだ
- Silk
- Cream
- Scream
- Comb
の4つだ。
2機のフィルタ・モジュールは、それぞれON/OFFの切り替えができる。
もしフィルタがOFFの場合、そのフィルタに送られた波形信号は遮断されてしまうので注意しよう。
まずは左上にあるフィルタのタイプが表示されているところで、フィルタを選択しよう。
そのすぐ下に satというダイヤルとボタンがあるけど、これは入ってきた信号にサーチュレーションがかけられるコントロールだ。
これはフィルタに入る前にかかるということを覚えておこう。
サーチュレーションも1~4の4タイプから選択可能だよ。
Silk Filter:シルク・フィルタ
Silk Filterを選択したら、さらにその中でフィルタタイプを選ぶ。
- LP12dB(ローパス 12dB/Oct)
- LP24dB(ローパス 24dB/Oct)
- HP(ハイパス 12dB/Oct)
- BP(バンドパス 24dB/Oct)
ローパスはロー(低音成分)を通過させてハイ(高音成分)をカットするフィルタ。
ハイパスはハイを通過させてローをカットするフィルタ。
バンドパスは指定した特定の周波数を通過させて、それ以外はカットするフィルタだよ。
フィルタのカットオフやレゾナンスといったパラメータは、どんなシンセのフィルタにもあるもので、基本的な使い方はどれも一緒だよ。
カットオフは「この周波数より上または下をカットする」という設定で、レゾナンスはカットオフで設定した周波数あたりをワザと持ち上げることで、共鳴を起こさせて独特の効果を与えるんだ。
Trackはキートラックとかキーフォローと呼ばれる機能で、音程にカットオフを追従させる度合いを設定することができるんだ。
高音を弾いたときにはカットオフ周波数もそれに従って上がるということだね。
envはフィルタに対するエンベロープ(後述)の効き具合だ。
その上のボタンはエンベロープの向きを上下逆にすることができるよ。
そして最後の velはベロシティがフィルタの開き具合(カットオフの値)に与える影響の度合いを設定するダイヤルだよ。
つまり、強く弾いた時と弱く弾いた時の音色を変えることができるんだね。
Cream Filter:クリーム・フィルタ
Cream Filterは4つのタイプと2つのモードの組合せでフィルタを設定するんだ
- LP(ローパス)
- HP(ハイパス)
- BP(バンドパス)
- N(ノッチ)
の4タイプにカットの鋭さを表すスロープ、12dB/Octと24dB/Octのどちらかを選択するようになっているね。
ノッチフィルタっていうのはバンドパスフィルタの逆で、指定した周波数帯をカットするフィルタだ。
あとのパラメータはSilk Filterと同じだよ。
Scream Filter:スクリーム・フィルタ
スクリーム(叫び)というだけあって他のフィルタよりエグイ効果を出すフィルタなんだ。
選択できるフィルタタイプは7つ
- LP12(ローパス 12dB/Oct)
- LP24(ローパス 24dB/Oct)
- HP12(ハイパス 12dB/Oct)
- HP24(ハイパス 24dB/Oct)
- BP12(バンドパス 12dB/Oct
- BP24(バンドパス 24dB/Oct)
- Flat
Flatはフィルタじゃないんだけどレゾナンスを上げることで、スクリーミング・エフェクトをかけることができるんだ。
残りのパラメータは他のフィルタと同じだよ。
Comb Filter:コーム・フィルタ
コーム・フィルタは一定の周波数ごとにカットオフを繰り返す、櫛の目のようなフィルタだね。
たとえばカットオフを400Hzに設定すると、カットオフは0Hz、400Hz、800Hz、1200Hz、1600Hz・・・となる。
だからギザギザの櫛の目みたいになるんだね。
このフィルタだけにあるパラメータに stereoというのがある。
これは人工的にステレオ効果を生み出すもので、ダイヤルを上げていくと右チャンネルと左チャンネルとでカットオフに差を作るんだ。
このダイヤルはあまり上げ過ぎず、ちょっと上げるくらいが効果的だよ。
今日の復習
- オシレータで作った波形はフィルタで加工される
- フィルタは音の3要素の音色に関わる
- フィルタでカットしたい周波数によって、フィルタの種類を設定する