Amp:アンプ
フィルタ・セクションのすぐ右側の部分がアンプ・セクションだよ。
アンプ・セクションで設定できる項目は、パン(定位)フィルタ1/2の音量バランス、ベロシティによる音量の差の度合い、そしてエフェクト・セクションのどのエフェクトへ送るかの設定だ。
FX1+3 はエフェクト1と3に同時に送る設定だよ。
フィルタ1の出力をフィルタ2に設定することもでき、これは2つのフィルタを直列に接続するような形で、独特の音色が得られるよ。
設定の注意点としては、フィルタ1の出力をフィルタ2にした場合、フィルタ1のパン設定は無効となるんだ。
また、直列つなぎの場合はバランス設定を真ん中にしておこう。
Envelopes:エンベロープ
エンベロープは波形信号の通り道じゃなくて、横から他のセクションにちょっかいをかけるヤツなんだ。
機種や音源によってはEG(エンベロープ・ジェネレーター)って表示されていることも多いよ。
なんとAlbino3は8つの独立したエンベロープが搭載されてて、他のセクションに時間軸に沿った変化を与えることができるんだ。
- Oscillator1
- Oscillator2
- Oscillator3
- Oscillator4
- Mod
- Filter1
- Filter2
- AMP
の8つだ
左側のボタンで表示が切り替えられる。
そしてエンベロープのタイプとして、ADSFRと5 Stageの2タイプが選択できるよ。
ADSFR Envelope
Attack, Decay, Sustain, Fade, Releaseの5つのセグメントを持つADSFR Envelope
ADSRの4つが一般的だけど、それにFadeを加えたものだ。
Sustain以外のパラメータはカーブも視覚的に変更できるんだ。
エンベロープをアンプに適用した例で、ADSFRのそれぞれの意味を確認しておこうね。
Attack:アタック
鍵盤を押した瞬間(ノートオン)音が発音し始めてから最大音量に達するまでの時間を表すのがAttackだよ。
単位は秒で、例えばAttackの設定が0.5なら音量0から最大音量に達するまで0.5秒かかるということだ。
音の立ち上がりの速さに関わるパラメータだね。
このアタック・タイムが長いとふんわりと立ち上がる音色になるんだ。
Decay:ディケイ
Decay(減衰)はアタック時間で達した最大音量から、次で設定するSustainレベルまで落ちるのにかかる時間を表すんだ。
Sustain:サスティーン
Sustainの設定は時間じゃなくて音量レベルだよ。
キーを押しっぱなしでもDecayで設定した時間をかけてSustainレベルまで音量が減衰するんだ。
次のFadeの設定が0なら、キーを押し続けている限りSustainで設定した音量をキープし続けるよ。
ピアノみたいな生楽器ではありえないことだね。
Fade:フェイド
Fadeをプラス方向の設定にすると、Sustainレベルから徐々に音量は上がって最大音量に達する設定になる。
逆にマイナスにすると、キーを押しっぱなしでも徐々に音量は下がっていって消える。
ピアノはマイナスの設定だね。
Fadeが0だと一般的なADSRエンベロープとして動くってことだ。
Release:リリース
Releaseはキーを離してから(キーオフ)音が消えるまでにかかる時間の設定だよ。
音の余韻の設定だね。
ScalingにあるPitchとVelocityは弾く音程や強さによってエンベロープのスピードに影響を与える設定なんだ。
音色の表現力に影響を与える設定だね。
Syncボタンをオンにすると、エンベロープの動きを時間じゃなく、曲のテンポにシンクロさせることができるよ。
5 Stage Envelope
5 Stage Envelopeはより柔軟な設定ができるエンベロープだよ。
上段のダイヤルが各ステージ(区画)にかかる時間(秒)
下段のダイヤルが各ステージでの音量を表してるんだ。
自然と第4ステージがサスティーンで、第5ステージがリリースになると思う。
だから第5ステージの音量は0にしておかないと、キーを離してもいつまでも音が消えないことになる(笑)
Loopボタンをオンにすると、キーを押し続けている限り、第4ステージまで行った後、また第1ステージからエンベロープを繰り返す設定になるんだ。
そしてキーを離すと、その時どのステージにいようが関係なく第5ステージに移動するよ。
ScalingやSyncの設定はADSFRと同じだよ。
今日の復習
- アンプは音の3要素の音量に関わる
- アンプに対するエンベロープの設定が重要
- エンベロープはオシレーターやフィルターに対しても設定できる