みんな元気か、トミーだ。
年末年始のお休みはどこにも出かけず、家でまったりレンタルビデオを借りてきて彼女と見たりする人も多いんじゃないかな。最近だと出かけないで済むネット配信系のサービスもたくさんあるよね。
そんな時に「スターウォーズ」のようなハリウッド製のエンターテイメント作品ももちろん楽しくていいんだけど、たまには古い名作なんかをチョイスして、彼女の君に対する視線をちょっと変えてみてはどうだろうか。
欲望 (1967年 イギリス・イタリア合作)
- マニア度・・・・・・★★★
- おしゃれ度・・・・・★★★★★
- 難解度・・・・・・・★★★★
- カップルで観れる度・★★★
まず1つ目はミケランジェロ・アントニオーニ監督の欲望だ。
60年代のスインギングロンドンを舞台に、主人公の人気カメラマンが偶然撮影した写真にまつわる出来事を描く。
カラー作品で、おしゃれな撮影シーンなども出てくるので視覚的には観やすい部類だろう。
しかしラストシーンの「見えないボールでのテニス」に象徴される解釈の難しさはどうしても避けられないので、彼女が寝ないことを祈るばかりだ。
音楽はハービー・ハンコックが担当しており、映画中でもジェフ・ベック、ジミー・ペイジが在籍していた頃のヤードバーズがゲスト出演していたりするので、この辺の音楽関連の知識も仕入れておくと、彼女のポイントも上がること間違いなしだ!
シャイニング(1980年 イギリス・アメリカ合作)
- マニア度・・・・・・★★
- おしゃれ度・・・・・★★★
- 難解度・・・・・・・★★
- カップルで観れる度・★★★★
ホラー映画が大丈夫な彼女であれば、スタンリー・キューブリック監督のシャイニングにとどめをさそう。
舞台も冬の山奥のホテルなので今の季節にもぴったり。
双子が現れるシーンは何度観ても戦慄が走る。彼女との距離を縮めるのにもホラー映画はいい選択肢だよね。
主演のジャック・ニコルソンはもちろん、奥さん役のシェリー・デュヴァルの顔もとてもコワい(笑)
この映画のラストシーンである「記念写真」も謎を残し、常に議論の的となるところだ。
8 1/2(1963年 イタリア・フランス合作)
- マニア度・・・・・・★★★★
- おしゃれ度・・・・・★★★★
- 難解度・・・・・・・★★★★
- カップルで観れる度・★★★
「フェリーニの8 1/2」 読み方は「はっか にぶんのいち」で監督のフェデリコフェリーニの8作目(共同監督作を2分の1と数えている)に由来する。
内容はストーリーがあるようなないような、監督自身の夢のような作品だ。
主役の名優マルチェロ・マストロヤンニはフェリーニの分身の映画監督役グイドとして映画に登場する。
わきを固める女優陣はアヌーク・エーメ、クラウディア・カルディナーレ、サンドラ・ミーロと美人ぞろいで、どのシーンを切り取っても名シーンとなるフェリーニの傑作中の傑作だ。
モノクロ映画なので、慣れていない彼女だと眠る可能性大だ(笑)
おっと、この映画のラストシーンも謎ではないか。
男の魂の救済か?はたまた混沌か・・・
エル・トポ(1970年 メキシコ)
- マニア度・・・・・・★★★★★
- おしゃれ度・・・・・★
- 難解度・・・・・・・★★★
- カップルで観れる度・★
アレハンドロ・ホドロフスキー監督の「エル・トポ」は表現がエログロなので、どうしても賛否両論ある作品であり、付き合いたてのカップルで観るのは絶対やめておいたほうがいいだろう(笑)
前半は変態西部劇、後半はカオスな救世主劇となっており、どちらもインパクトに溢れた映像が満載だ。
好きにしろ嫌いにしろ観た人の心に大きく何かを残すことは間違いない映画で、衝撃的なラストを観た後は嫌な気分になることうけあいだよ。
ぼくはもう20回以上は観ているリピート率の高い作品でもある。
スティング(1973年 アメリカ)
- マニア度・・・・・・★
- おしゃれ度・・・・・★★★
- 難解度・・・・・・・★
- カップルで観れる度・★★★★
この辺でちょっとエンターテイメント性のある作品を入れておこう。
アカデミー作品賞にも輝いている「スティング」だ。ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードのコンビが素晴らしい、詐欺師のお話。
しばらくたって2度目に観た時もラストで騙されてしまったほどのどんでん返しが待っている。純粋に楽しめる作品だよ。
ちなみにマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」の第3部に登場するギャンブラーのダービーというのがいるが、このキャラクターとジョセフ・ジョースターの対決の中で、相手の名前を間違って苛つかせるというのは、この映画でポール・ニューマンがポーカー勝負をするシーンから取られたものだろう。
ライフ・イズ・ビューティフル(1997年 イタリア)
- マニア度・・・・・・★
- おしゃれ度・・・・・★★★
- 難解度・・・・・・・★
- カップルで観れる度・★★★★★
イタリアのチャップリンといわれる、ロベルト・ベニーニ監督、主演の「ライフ・イズ・ビューティフル」
第二次大戦下のユダヤ人迫害が大きなテーマとなっている・・・と書くととても重い映画のように思えるが、家族の愛を描いたとても心温まる作品なんだ。
間違いなく泣いてしまうので、彼女の前で泣きたくないのであればやめておいたほうがいいだろう(笑)
時計じかけのオレンジ(1971年 イギリス・アメリカ合作)
- マニア度・・・・・・★★★
- おしゃれ度・・・・・★★★★★
- 難解度・・・・・・・★★★
- カップルで観れる度・★★
再びキューブリック監督作品、「時計じかけのオレンジ」の登場だ。
ロシア語と英語のスラングから作られたナッドサットという未来の若者言葉を話す不良少年アレックスの顛末を描いた物語。
作品に登場する衣装や家具、小物にいたるまで全てが未来的感覚に包まれており、それが今でもまったく古びていない。
イギリスでは当時起こった若者の殺人事件と結び付けられてしまい、長い間公開が禁止されていたといういわくつきの作品でもある。
カップルで観た後は仲良くイン・アウトに興じて欲しい(笑)
まとめ
ここまでカップルで観ろみたいなことを書いてきて言うのもなんだけど、エンターテイメント性の高い娯楽作品は別として、人間の内面を描くような作品で、男性と女性の両方から絶賛されるような作品は少ないように思う。
それは誤解を恐れずに言うのならば、「男と女は違う生き物だ」ということに他ならない。
故に世の男性諸君は女性に受けている映画を、女性は男性の好きな映画を観て理解しようとすることがお互いの理解にも繋がるのではないだろうか。