みんな元気か、トミーだ。
リマスターとリミックス
音楽ファンなら誰しも聞いたことのある言葉
リマスター
リミックス
「レッドツェッペリンの全オリジナルアルバム、リマスター化決定!」
「ビートルズ1の2015年バージョンはジョージマーチンの息子にリミックスされるらしい・・・」
といった使い方だ。
昔のアルバムが再発される時に使われることが多いので、どっちもなんとなく音が良くなるんだろう・・・くらいに思っている人は多いと思う。
でもあらためてリマスターとリミックスってどう違うの?って聞かれたら、答えに困る人も多いよね。
今日はこの2つの違いをなんとなくでもいいので理解して、彼女に聞かれたりなんかした時にさらっと答えて、ワンランク上の彼氏を目指そう!
何をやり直すのか?
どちらの言葉にも頭に「リ」がついている。
これは英語のRe-で「再び」とか「やり直す」って意味だね。
つまりリマスターはマスタリングを、リミックスはミキシングをやり直すってことだ。
じゃあマスタリングとミキシングってなに??ってなるよね。
工程の順番的にはミキシング→マスタリングなんだけど、説明はマスタリングからいってみよう。
マスタリング
マスタリングはお料理でいうと、調理し終わった料理をキレイにお皿に盛りつけたり、お鍋のスープに浮かんでいるアクをすくい取ったりする作業みたいなもの。
だからリマスターでは料理の味自体は大きく変わらないんだけど、味がハッキリしたり、食べやすくなったりする感じ。
CDやレコードの場合、細かなノイズを除去したり、特殊な処理を施して(コンプレッションなど)音圧を上げて迫力のある大きな音にしたりという作業になる。
だから同じアルバムでも、90年代初頭のCDと現在のCDを聴き比べたら音の大きさが全然違うはずだ。
また、アナログ音源しかなかった昔のアルバムをCD化する時は、CDというメディアに適した処理をしないと、まともな音にならないので、マスタリングの処理でそれを行う。
これはアナログからデジタルにマスタリングし直すってことだ。
ミキシング
マスタリングが料理の味自体には大きく影響を与えないのに対し、ミキシングというのは調理の工程そのものと言ってもいい。
ヴォーカル、ギター、ドラムス、ベース、ピアノといった楽器類がレコーディングされた時点では、料理の材料がそろって、下ごしらえが終わったに過ぎない。
かなり昔のレコーディングでない限り、各楽器の音は独立したトラックに収録されているので、楽器の音量バランスや音の定位(ポジション)、特別な処理をかけたりといった作業はこのミキシングという作業で行う。
このミキシング工程が終わった段階でミュージシャン的に、スタジオ内での音楽は完成する。(ミキシング作業に立ちあうかどうかはミュージシャン次第だけど)
CDになった時の音にまでこだわり、マスタリング工程にも関与するミュージシャンももちろんいる。
つまりリミックスを行うということは、料理の下ごしらえができた段階にまでさかのぼって、調理をやり直してしまおうという大胆な作業なのだ。
作業しだいではかなり曲の印象が変わったり、今まで聞こえなかった楽器が聞こえて「おおっ!」となったり、逆に聞こえてた楽器が聞こえにくくなって違和感を覚えたりと、その影響は大きい。
既存のロック・ポップスのアルバムのリミックスでそこまで大胆なことは普通しないけどね(モノによっては昔からのファンに怒られる)
あるロック曲のダンスミックスを作ったり、ボサノババージョンを作ったりといった作業をする場合、ドラムスのトラックを完全に入れ替えたり、ボーカルのトラックしか使わず、あとはすべて新しく作り直す、なんてこともリミックスと呼ぶので、一概にリミックスといってもいろいろある。
複数の曲を混ぜ合わせるマッシュアップといった手法もリミックスの一種だね。
まとめ
では彼女に2つの違いを聞かれた時はどう答えたらいいか、もうわかったね。
リマスター
料理の盛り付けがキレイになる感じで、音がクリアになったり迫力が増すんだよ。
リミックス
調理段階までさかのぼってやり直すから、曲の印象が変わったり、場合によっては別バージョンみたいになったりするんだよ。
これで君もワンランク上の彼氏に一歩近づいたぞ!!
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