DTMをこれから始めよう、始めたところという人で
おすすめのモニターヘッドホンを知りたいな・・・
そもそも普通の音楽リスニング用のヘッドホンじゃだめなのかなあ??
あんまり高いのは買えないけど手頃な値段で良いのはないかな?
このように悩んだり迷ったりしている人は多いと思います。
今日はDTM用モニターヘッドホンを厳選3機種に絞ったランキングを紹介したいと思います。
✔本記事の内容
・DTM用おすすめモニターヘッドホン、厳選3機種ランキング
・音楽リスニング用ヘッドホンじゃダメな理由
・結論としておすすめヘッドホン
隔週でネットラジオ番組を作成しており、起きてる時間の7割はヘッドホンをして、録音かミックスをしている・・・(T_T)
そんなトミーが、解説していきます。
DTM用おすすめモニターヘッドホン、厳選3機種ランキング
第1位 YAMAHA ( ヤマハ ) / HPH-MT8 スタジオモニターヘッドホン
モニターヘッドホンはかくあるべしと言わんばかりに音を丸裸にしてくれる。
まずい音はまずく、いい音はいいと言ってくれるヘッドホンだ。微かなリバーブ音もしっかり聞こえるので、エフェクトの掛けすぎのような失敗はなくなり、手探りではなく確信を持ってミックス作業ができるだろう。
一番驚いたのは、モニタースピーカーで聴いているような空間再現能力だ。
3機種の中で最も値は張るが、その価値は十分にあるといえる。
市場価格は23,000円くらい。
第2位 SONY MDR-CD900ST 密閉型スタジオモニターヘッドホン
1989年の登場以来、日本のスタジオで最も使われている、業界標準のド定番中のド定番。
僕がオススメするまでもなく、その性能は言うまでもない、音の解像度、空間再現能力に優れている。市場価格は約15,000円くらい。
長時間使用しても疲れない装着感、軽量、耐久性も抜群だ。
定番であるがゆえにパーツの交換部品も簡単に手に入る。一部分が劣化してもそこだけ交換して使い続けられるだろう。
第3位 AKG ( アーカーゲー ) / K271MK2 密閉型モニターヘッドホン
1つ1つの音を細かく見る(聴く)というよりは、全体をよく見渡せる定位感と、モニタースピーカで聴いているような空間再現能力
そして今回おすすめする中では最も安い、市場価格は9,000円くらいだ。
全体を見渡せる能力は、ミックス時に力を発揮するだろう。
ただ音の解像度は前述のMDR-CD900STや次のHPH-MT8には劣るのは、値段相応と言ったところかな。
音楽リスニング用ヘッドホンじゃだめな理由
まず大前提として
普通の音楽リスニング用のヘッドホンでのDTM作業は問題あり
です
その主な理由を4つ挙げて説明していきますね。
理由その1 解像度、細かさの問題
そもそも音楽を楽しむためのヘッドホンは、そんなに1音1音ハッキリ聴き取る必要はない。
音楽としてバランス良く、聴き疲れしないように設計されているので、僅かな音質の違いを聴き取る必要があるDTMには不向きなんだね。
理由その2 音場、定位感の正確性
音の解像度と並んで問題になるのが、音場や定位感の正確性だ。
これはステレオ空間に様々な楽器を配置していく音楽制作過程において、モニタースピーカやヘッドホンに求められる能力だね。
この点においてもやはり音楽リスニング用のヘッドホンでは曖昧になったり、音の立体感を感じにくかったりするので、DTMには向いていないと言える。
理由その3 プラグイン、エフェクトの調整判断に影響
理由その①と②の影響の結果として、各種プラグインやエフェクトの設定や、かける量の判断に大きな弊害が出てしまう。
特に初心者ではかかり具合のわかりにくいコンプレッサーや、EQ、微かなアンビエントとしてリバーブを掛ける場合なんかだね。
掛かってるのかどうかわからないと、掛け過ぎてしまったり、設定を変更した時の違いがわからないと、ミックス作業も霧の中でしているように手探りになってしまう。
理由その4 リスニング用は味付けされているから
そして、何より音楽リスニング用のヘッドホンは、機種によってかなり味付けがされているということだ。
目的が音楽を心地よく聴くためのモノなので、低域を過度に持ち上げて迫力ある音に聴かせたり、中域を強調してヴォーカルをハッキリ聞こえるようにしたりっていう調整がされてるんだね。
これをDTMで使うとどうなるか?
低域が強調されたヘッドホンでミックスすると、低域を必要以上に下げてミックスしてしまうことになるよね。
モニター用ヘッドホンはできるだけフラットになるように設計されているので(もちろん機種によって多少の音域特性の違いはある)この点でも音楽リスニング用ヘッドホンはDTMには不向きということがわかるだろう。
こういった理由を読んでも、これからDTMを始めようという人や、初心者の方は
ヘッドホンは音楽聴く用のがあるし、他にもオーディオ・インターフェースとかプラグインとかにお金もかかるし、とりあえず最初はそれでいいんじゃないかな?
と思うかもです。
確かに僕自身も最初はそう思って、結構長いこと音楽リスニング用のヘッドホンと兼用していたんですが
結局、良いプラグインやオーディオ・インターフェースにお金を回したとしても、そのプラグイン・エフェクトやオーディオ・インターフェースの力を発揮させるには、最終的な判断の元になるモニタースピーカやヘッドホン、特に細かい調整をする時のヘッドホンが機能しなくては、前に進めないということに気づきました。
なので、繰り返しになりますが、やはり音楽リスニング用ヘッドホンでのDTMは問題ありです。
無駄な時間を過ごしてしまうことになります(T_T)
結論としてのおすすめヘッドホン
結論として最も値段と性能のバランスが良いのはYAMAHA HPH-MT8
もし2万数千円というコストが許されるのであれば、迷わずこのHPH-MT8をオススメする。
プロユース用としては安い方なので、長い目で見れば、初めらからこの神ヘッドホンでDTM作業をすれば、いろんなことを遠回りせずに済むと思う。
プロのスタジオ・エンジニアである杉山勇司さんも
このヘッドホンを作った人、天才かもしれない。
と絶賛するほどの性能だ。
コスト重視なら AKG K271MK2
とにかくコストを抑えたい!もうちょっと上達したら良いのを・・・という人はAKGのK271MK2
ただ、上達したら良いヘッドホンを・・・なのか、良いヘッドホンで作業するから上達が早いのか?
ニワトリが先か卵が先かのような議論に似ているが、経験上は明らかに後者で、正確に音が掴めなければ、上達も遅れてしまうというのは間違いのない事実だと思う。
業界標準の安心感 SONY MDR-CD900ST
みんな使っている、業界標準、という言葉に安心感を覚える人ならMDR-CD900STだろう。
そしてもちろん間違いはないと思う。
ただ僕が思うに、この機種が発売された当時は他にあまり選択肢がない時代だったので、標準の地位を獲得した、という側面も否定できない。
ということで、おすすめのDTM用モニターヘッドホンランキングは以上となります。
参考にして頂けたのなら、とても嬉しいです^^
今回最もオススメのYAMAHA HPH-MT8に関しては、また別途詳しくレビューしたいと思います。
ではまた!
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