ビートルズの訛り検証 Polythene Pamをリヴァプール訛りで歌うポイント

ビートルズ
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みんな元気か、トミー(@TomoyaTommy1203)だ。

 

ビートルズの最後にレコーディングされたアルバム「アビーロード」の中に Polythene Pam(ポリシーン・パン)という曲がある。

B面メドレーの中の1曲なんだけど、ジョン・レノンの歌い方、というか発音の特徴について考えてみたい。

 

ビートルズのメンバーはイギリス人である。

こんなことはファンにとっては当たり前のことで、改めて言うまでもないんだけど、

かといって彼らがキレイなイギリス英語で話したり歌ったりしているかといえば、まったくそんなことはない。

 

アメリカ発祥のロックを歌うにあたって、彼らが意識的にアメリカ英語に寄せていたのか、アメリカのレコードやラジオから流れるアメリカの曲を歌っているうちに身体に染み付いたかはわからないが、ロックを歌う場合はアメリカ英語が基本でありカッコよく、標準イギリス英語などで歌うロックは「ダサい」のである。

 

同じイギリスのロックミュージシャンであるミック・ジャガーやデヴィッド・ボウイがインタビューなどで話している言葉と、ビートルズのメンバーが記者会見で話しているのを比べると、同じイギリス人でもかなり違うのがわかる。

ミックやボウイは子音を飲み込むような首都圏寄りのアクセントで話しているように聞こえる。

 

ポリシーン・パンに話を戻そう

ジョン・レノンはこの曲であえて出身地のリヴァプール訛り丸出しで歌ったことで知られている。

今日はこの曲をリヴァプール訛りで歌うためのポイントを探ってみようと思う。

 

ちなみにリヴァプール訛りやリヴァプール人のことを、Scouse(スカウス)という。

 

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声色の特徴

 

まず細かい発音をみる前に、最も特徴的なのが一聴してわかるジョンの声色

 

通常の英語よりも、咽頭が上がったり(ハイラリンクス)や舌の奥の部分が軟口蓋に近づいて、平べったい裏声のように聞こえる。

 

わざとアニメのキャラや志村けんみたいに話そうとした感じ、といえばわかるだろうか。

発音上の特徴

母音や子音が、標準とされている英語から変化することによってその特徴があらわれている

日本語の訛りでいうと

「お前さん」→「おみゃーさん」

みたいな感じかな

 

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ɜː の e: 化

特徴の1つとして挙げられるのが、girlworld の母音である「アー」の部分(カタカナでは表記できないけど)

ɜː が e: になり「エー」に近い音になる

girl : ゲェール

world : ウェールド

のような感じだ

いかにも訛ってるって感じだね^^

 

さらに world にいたっては w の音がドイツ語のように「ゥヴェ」のように聞こえるので

She’s the kind of a girl that makes the “News of the World”

の節は

「シザケンドヴァゲー ゼメイクスゼ ヌスォヴァゥヴェール」

みたいな感じ!

この歌は早口なのもあって歌詞を見ないと、まったくもって何言ってるかわからない(笑)

 

余談だけどこれに近い訛りをアメリカのバンド、C.C.Rのジョン・フォガティに感じたことがある

ぼくが「雨を見たかい」や「プラウド・メアリー」を練習している時に、訛ってるなあと思いながらフォガティ節を練習していた。

workingが 「ウェーキン」のように聞こえるよね。

彼はアメリカの南部アクセントで歌っているらしいので、この海を渡った訛りの類似点は面白いね

ʌ の ʊ 化

cup, up などの ʌ (ア)は「ウ」に近い ʊ になっている

She’s so good-looking but she looks like a man

の節を聞けば but が「ブット」のように聞こえるね。

破裂音の変化

p, t, k のような破裂音はこすれた音が混じったり、t → ts になったりする

摩擦音は日本語にないので、よく聞かないと僕たちにはわかりにくいけど

Polythene Pam の頭の P がこすれた音まじりになっているところがあるよ。

 

わかりやすいのは t の破擦音化

2番の歌詞は kilt, hilt, built と節の最後で韻を踏んでいて、最後の音が t なんだけど、これが標準の t じゃなくて、ts(ツ)に変化しているのは特徴的だ

 

ついでに h の音を発音しない傾向にあるのも特徴の1つ

hilt の h音も抜け落ちて「イルツ」に聞こえるよ

この特徴はフランス語とかスペイン語っぽいね

最後に

Polythene Pam はわざとリヴァプール訛りで歌ったもので、この曲を聴くとビートルズはその他の曲では極力訛りを出さずに歌っているというのがわかる。

 

でもやっぱり完全に隠すというのは無理みたい(笑)

リヴァプール訛りが出てる一番わかりやすい、有名曲の例を挙げてこの記事を終わりにしよう。

 

その曲は Ticket to Ride(涙の乗車券)のまさにタイトルの部分

ticketが「ティケット」ではなく「ツィケッツ」になっているではないか!

つまりこの歌を歌うとき、教科書通りの英語に忠実に従うとビートルズの音とは違ってくるのだ

 

ぼくがビートルズを聴き始めた中学生の頃、この曲を聴いて

「えーなんで?ティケットじゃないん!?」ってイギリス人であるビートルズの英語に文句言ってたのを思い出しました(笑)

 

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