もしお気に入りのコンプレッサーのプラグインがあるならCD音源を取り込んだトラックに挿して、念のため後段にリミッターも挿しておこう。
もちろんDAW標準のコンプとリミッターでも構わない。
ぼくはSSL CompとL1リミッターを使うことにする。
まずはレシオを1.5 : 1か2 : 1くらいに設定しよう。
曲中の一番音量が大きくなるところを波形を見ながら探し、そのあたりをリピート再生しながら、スレッショルドを触ってみよう。
メーターを見ながらゲインリダクションの量が3dbまでになるようにスレッショルドを調整する。
アタックは遅め、リリースは早めかオート設定のあるコンプならオートでもいいだろう。
それができたらメイクアップでピークを超えないギリギリまで上げよう。
これだけで元の音源の音圧が少し上がったはずだ^^
上が元の音源で下がコンプを通した波形
既存のCDの音質調整ならコンプだけでも十分だと思うけど、ついでなのでEQも使ってみようか。
イコライザー
コンプレッサーと並ぶエフェクターの雄といえばイコライザーだね。
イコライザー自体はオーディオのコンポについていたり、iTunesや携帯音楽プレイヤーにも付いていたりして見たり触ったりしたことのある人も多いだろう。
音の周波数帯域別に音量の調整ができるエフェクターだ。
こういうやつだね↓
イコライザーには大きくわけて2つのタイプがあって、1つは上の画像みたいにコンポやPAミキサーにあるようなグラフィック・イコライザー(グライコ)
もう1つがパラメトリック・イコライザー(パライコ)といわれるものだ。
グライコとパライコの特徴
グライコは調整できる周波数が固定されていて、それぞれに音量を上下させるフェーダーがついているのが一般的だ。
ぱっと見て現在の設定がわかりやすいのと、ハウリングの調整などで特定の周波数にアクセスしやすいという特徴があるので、ライブPAなどにも使用されている。
一方パライコは調整する帯域を変更することができるので、より細かな設定に向いている。
調整する山の形もいくつかの種類があって、それによって音に及ぼす効果も異なる。
Q幅といって調整する山・谷の幅を広げたり狭めたりもできることもできる機種も多い。
ある周波数をピンポイントで上げ下げしたい場合はQ幅を狭く、大まかに自然な形で調整したい場合はQ幅を広く、といった感じだ。
ローパスやハイパスフィルター的な使い方ができるのもパライコの特徴の1つ。
機種によってはグライコよりも細かく調整ができるのでミキシングやマスタリングに使われるのはパライコが圧倒的に多いんだ。
アナライザー
アナライザーの機能があるEQでは視覚的に周波数分布を見ることができるので、EQに慣れないうちはとても便利だ。
ミキシングではEQを使った各トラックの音作りは欠かせない作業だが、今回の昔のCDを勝手にリマスターするという作業では微調整にとどめておいたほうがいいだろう。
500〜700Hz
8kHz
の3ポイントくらいに絞って+-2dbくらいの範囲で微調整してみよう。
EQでの微調整が終わったら、DAWからバウンスしてリマスター完成だ!
非常に参考になるマスタリング関連書籍↓