アルバム ジギー・スターダスト全曲を関西弁で和訳 Side-A

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洋楽翻訳 音楽コラム

みんな元気か、トミー(@TomoyaTommy1203)だ。

 

デヴィッド・ボウイが1972年6月にリリースしたアルバム、通称 ジギー・スターダストがボウイの全キャリアで最高傑作レベルのアルバムだということに異論を唱える人は、そう多くはいないだろう。

そのサウンドや世界観、ヴィジュアルコンセプトが後世のロックバンドに与えた影響は計り知れない。

X-Japan、BOØWY、GLAY、The Yellow Monkey、Ziggy・・・などなど日本のメジャーなロックバンドでもその影響を公言するアーティストは数えきれないほどいるよね。

 

アルバムの正式なタイトルは

“The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars”

という実に長ったらしいもので、当時の日本盤ではあえて直訳風にした

「屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群」

というインパクト重視の邦題がつけられていた(笑)

 

実際は Ziggy Stardust 以降は固有名詞で、ジギー・スターダスト&ザ・スパイダーズフロムマーズというボウイ自身の別人格であるジギーとそのバックバンド名なのだ。

つまり、「ジギー・スターダスト&ザ・スパイダーズフロムマーズの隆盛と破滅」といったところだ。

 

このアルバムは全体が1つの物語になっていて、作品の世界観を理解するためには各曲の歌詞も非常に重要になってくる。

昔のライナーについていた歌詞の訳は女性の翻訳者だったので、このアルバムの歌詞を訳すのは、ちょっと可哀想なくらい・・・下ネタ&ドラッグネタ満載だ。

 

ということで、このボウイの最高傑作「ジギー・スターダスト」を全曲翻訳してみようと思う(関西弁で)

ドラッグの影響下で書いたような言葉遊びも多いんで、なかなか難しいと思うけどね。

 

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SIDE-A

アナログ時代のA面は Five YearsからIt Ain’t Easyまでの5曲

地球滅亡のニュースが流れてから救世主としてのジギーが降臨するまでで、タイトルの Rise(隆盛)にあたるパートと言えるね。

Five Years

レコードのA面に針を落とすと、スパイダーズフロムマーズのドラマーである Mick ‘Woody’ Woodmansey (ミック・”ウッディ”・ウッドマンジー)の乾ききったドラムスのフェイドインで静かに幕を開ける。

物語は地球がもはや壊滅寸前であり、あと5年しかもたないという悲劇的なニュースが届くところから始まるのだった。

語り部は絶望によってパニックになった人々を眺めながら、絶叫し続ける。

曲はイントロと同じウッドマンジーのドラムスだけになって終わる。

David Bowie – Five Years

 

原文の歌詞はコチラ

Five Years

ごみごみした市場をぬけたら
母親たちが集まってため息ついとった
緊急ニュースが流れたとこやった
俺らに残された時間は、あと5年らしい

ニュースキャスターの男が泣きながらが言うには
地球はもう滅亡寸前らしい
泣きすぎて顔がぐちゃぐちゃになっとる
ウソとか悪い冗談ではなさそうやな

電話の音、演芸場、大好きなあのメロディ
少年たち、オモチャ、アイロン、テレビ・・・
頭がガンガンするわ
パンパンになった倉庫みたいや
それでもまだ目に映るもん、聞こえるもんを全部頭に詰め込もうとして

デブもガリガリも
ノッポもチビも
名もない奴らも
有名人も
今までそんなようけの人を意識したことはなかったわ

オレと同い年くらいの女の子は頭イッてもうて
小さいガキを手あたり次第シバいとった
黒人の男が止めんかったら
死ぬまでやっとったやろ

腕をケガした兵士は
キャデラックのタイヤをじーっと見つめとる
警官は跪いて坊さんの足にキスして
それを見たホモ野郎はゲロ吐いとった

アイスクリーム屋であんたのこと見たっけかな
冷たいロングサイズのシェイク飲んどったな
ニコッと笑ろて、手振ってくれて、元気そうやった
まさかこの歌に出てくるとは思ってなかったやろな

雨も降ってるし、めっちゃ寒い、なんか俳優にでもなった気分や
おかんのこと考えたら、ああ、帰りたいなあ
おかんの顔、人種、しゃべり方
キスしよ、綺麗や、歩けるようになって欲しいなあ

あと5年、茫然自失
5年しかない、青天の霹靂
たった5年、頭がガンガンする
5年間、それが残された時間や
あと5年・・・
5年・・・

Soul Love

全曲と同様にウッドマンジーのドラムスから始まる佳曲。

まるで宇宙空間から聞こえるようなバックコーラスが印象的だ。

途中で全音転調しているね。

 

歌詞に関してはその言葉の使い方から、カットアップ(ボウイがやっていた、たくさんの文章からランダムに言葉をつなげる手法)かと思われる。

特にサビの言葉のチョイス。

訳してもさっぱり意味がわからん(笑)

David Bowie – Soul Love

 

原文の歌詞はコチラ

Soul Love

盲目の愛 おかんは墓の前に跪いて
勇敢な息子よ スローガンを死守するために命を捧げよった
深い悲しみは、墓石を見つめる母の視線に貫かれ

新しい愛の形 若い男女が喋っとる
最近の若者言葉 大人にはわからん
新しい言葉 あいつらの心を引き裂くほど強い愛
逃げ出したくなる朝の時間 もっと寝てたいわ

愛はその選択においてあまりに軽率や
十字架や赤ん坊も掃き捨てて
愛は無防備な奴らに受け継がれる
愚か者の愛は融合を引き起こすんや
オレには直感なんかあらへんから
燃え盛る鳩に触るだけや
オレにあるのは愛の中の愛なんや
愛っちゅうのは愛することとは違うやろ

魂の愛 坊主が言葉を味わい
愛を語る オレの神さんがどれだけ高みにいるか
オレの孤独に届くすべての愛 あいつを取り巻く盲者によって発展させられる

愛はその選択においてあまりに軽率や
十字架や赤ん坊も掃き捨てて
愛は無防備な奴らに受け継がれる
愚か者の愛は融合を引き起こすんや
オレには直感なんかあらへんから
燃え盛る鳩に触るだけや
オレにあるのは愛の中の愛なんや
愛っちゅうのは愛することとは違うやろ

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Moonage Daydream

このアルバムは古今東西の様々なサブカル要素がミックスされているが、スタンリー・キューブリックの映画「時計じかけのオレンジ」の世界観もその1つだ。

歌詞の中にも映画の中で使われる若者言葉(ナッドサッド)が出現する。

この曲でも in-out(セックスのこと)という言葉が出てくるね。

前曲のSoul Loveでも「若者の言葉」「新しい言葉」というフレーズが登場するけど、それも近未来の若者言葉という設定に影響をうけているんだろう。

David Bowie – Moonage Daydream (Live, 1973)

 

原文の歌詞はコチラ

Moonage Daydream

オレはワニ
お前らのオヤジでもあり、おかんでもある
宇宙からの侵略者や
ロックンロール売女になったるわ
お口はチャックしとけ
桃猿鳥みたいにガーガーわめくな
オレは脳を沸騰させて作詞中なんやからな

そのイカした目でオレのことよう見とけ
オレの頭に光線銃をつきつけて
その宇宙的な顔をオレのに押し付けてくれや
月世代の白昼夢の中で狂ったらどうや

偽モンはごめんやで
本モンを捧げるんや
「全人類協会」にな
これ以上神聖な場所なんかあらへん
お前らがどんだけ信心深いか、オレにわからせてみぃや
オレを中に舞わせてくれ

そのイカした目でオレのことよう見とけ
オレの頭に光線銃をつきつけて
その宇宙的な顔をオレのに押し付けてくれや
月世代の白昼夢の中で狂ったらどうや

Starman

スターマンの登場だ。

サビの頭のオクターブジャンプがとても印象的で、オズの魔法使いの Over the Rainbow を思わせるね。

曲自体はアルバム中最もキャッチーな曲なんだけど、Top of the Popsで放送されたスタジオ・ライブ風の映像で披露されたジギーの衣装はかなりブッ飛んでいる!

DAVID BOWIE – Starman (TOTP)

 

原文の歌詞はコチラ

Starman

何時頃やったかわからんけど、部屋のライトを絞って
オレはくつろいでたんや
ラジオからはD.Jの曲紹介「次は、ロックンロール”Lotta Soul” !」

ハデな曲がだんだん消えていったと思たら
奇妙な歌声が聞こえてきたんや
D.Jの声やない、なんやわからんけど、カッコええ宇宙の音楽や

スターマンが空で待っとる
降りてきて会いたいみたいやけど
オレらの心の波長が狂ってしまうって思てるみたいや
スターマンが空で待っとる
「気をしっかり持ったら大丈夫や」
「これはすごい出会いなんやから」
「子供たちを縛ったらあかん」
「やりたいことやらしたらええ」
「自由にさせるんや」

すげぇ、誰かに言いたい、お前に電話しよ
あれヤバいぞ、お前も聞け
テレビで中継してるかもな
2チャンつけてみぃ

窓の外見てみ、スターマンの光が見えるやろ
オレらもキラキラ光ったら、降りてきてくれるかもやで
オヤジとかには絶対言うなよ、ビビッて絶対外に出してくれへんぞ

スターマンが空で待っとる
降りてきて会いたいみたいやけど
オレらの心の波長が狂ってしまうって思てるみたいや
スターマンが空で待っとる
「気をしっかり持ったら大丈夫や」
「これはすごい出会いなんやから」
「子供たちを縛ったらあかん」
「やりたいことやらしたらええ」
「自由にさせるんや」

It Ain’t Easy

アルバム中唯一のカバー曲で、オリジナルは Ron Davis

ボウイは替え歌くらい歌詞を変えて歌っている。

内容もジギーと特に関係はなさそうだけど、急に黒人のスラングなんかを出してきた3番の歌詞のせいで、かなりセクシュアルな歌に聞こえるね。

 

この完全無欠のロック・アルバムの中で唯一解せないのが、A面ラストという重要なポジションに、このよくわからないカバー曲を持ってきたことだ(笑)

この曲はいわば日光東照宮における陽明門の逆柱のようなものだと個人的に思っている。

完璧なものは後は崩壊するしかないので、魔除けのためにワザと模様を逆さまにして永遠に完成させない・・・っていうのは考えすぎだろうね(笑)

It Ain't Easy (2012 Remaster)

 

原文の歌詞はコチラ

It Ain’t Easy

山の頂上まで登ったら
海が一望でける
頭ン中に思い浮かぶんは、たぶん、若い野郎が行きそうなとこや
それから、屋根の上に飛び降りたら
街が一望でける
頭ン中に思い浮かぶんは、そこに渦巻くオカシナことばっか

簡単なことやない
簡単なことやないで
落ち込んでる時に、天国に行こうっちゅうのはな

皆それぞれ問題を抱えとるやろ
そんなん昔からずっとや
神さんのご加護があったら
それも乗り越えられるやろ
なんとかなるはずや
ゴールにたどり着けるわ
そらうまくいくこともあるし、アカン時もあるやろ

簡単なことやない
簡単なことやないでぇ
落ち込んどる時に、天国に行こうっちゅうのはな

オレを満足させてくれや
超イカシタセクシーなヤリマンネエチャン
内側から呼びかけてくる
そう、内側からや
お前のとこに行こうとしてる
あいつがマジで欲しがったら、今度はお前があいつを喜ばす番やで

簡単なことやない
簡単なことやないでぇ
落ち込んどる時に、天国に行こうっちゅうのはな

 

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